~全国の高校入試正答率を分析する【英語】~ 

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今回は全国高校入試英語正答率から入試英語についてポイントをまとめる。

ここ数年で、「英語の4技能化(読む,聞く,話す,書く)」の影響が出始めてきている。

しかし、高校受験では、「話す」を評価することはできないため、今後は「聞く」「書く」の比重が高まってくることが予想される。

今後の入試対策のポイントとして

①リスニング⇒長文化とともに、扱われるテーマが実用的かつ時事的なものに変化。
②読解問題⇒長文化とともに、扱われるテーマが実用的かつ時事的なものに変化。
③文法問題⇒「読む」「書く」ことの基礎になる「文構造」の理解を問う「語順整序」など。
④英作文⇒状況に応じた英文を書く「条件英作文」、「発信力」を問う「自由英作文」を意識した学習がポイントとなってくる。

 

以下が全国高校入試英語正答率からのポイント。

①基本単語のスペルが意外とできていない。

⇒animal,library,dictionaryなどの基本単語の正答率が低くなっている。

②求められる単語の難化傾向。

⇒continue,communicationなどの書けなければならない単語が難化。ここ数年でagree,favorite,culture,traditionalなどの比較的難しいスペルの単語が出題されている。

【対策①(単語問題)】

英語が苦手な場合は、正答率を見る限り、月,曜日,数,基本動詞の活用形などのスペルを完璧にするだけでも大きな効果が上がってくる。都立入試でもリスニング,文法,自由英作文などで出題されるので、単語は確実に書けるようにしたい。

③難易度が高い後置修飾(分詞)と間接疑問文も出題されている。
⇒長文読解だけでなく、語句整序問題でも出題されるようになってきている。

【対策②(語順整序)】

しっかり文構造を理解していないと解けない問題が多く、正答率も低いが、英文法の核となる重要な内容だからこそ、英語の訳だけでなく、「型」にもこだわった学習が大切になってくる。

④全国的には英問英答が出題されてきている。

⇒問題が日本語ではなく、英語で聞かれている入試問題が全国的に増加。また英問の文構造が複雑化している問題も出題されている。

【対策③(英問英答】

英文特有のパラグラフリーディングを意識しながら英文を読む習慣をつけ、質問の英文の時制や主述関係をきちんと理解した上で、5W1Hをまとめながら読解することが大切になる。

⑤自由英作文は頻出テーマ傾向がある。

⇒環境保護や将来なりたい職業などが頻出テーマとなっている。また「あなたならどんな意見を述べるか」というパターンが出題されている県もある。

【対策④(英作文)】

英作文はかつてのような日本語を英語に直すといった問題は少なくなり、多くの県では「条件英作文」または「自由英作文」の形式に分かれる。自分の意見を述べるという自由英作文は自由度が高いため、部分点が取りやすく得点源にできる。「自分なら何を書くのか」というパターン練習に集中することが重要になる。

⑥図表読解問題では「日本は救急車の利用を有料化すべきかどうか?」インドの「貧困の負の連鎖を断ち切るためには何をすればよいのか?」などが出題された。

⇒扱わる題材が時事的で問題性を含むものが増加している。

【対策⑤(図表読解)】

英語力だけでなく、社会的なテーマに対する常識や関心、そしてさらに意見を持つことが大切になってくる。

近年、英語に関しては特に入試変化が大きくなっている。他県情報を入れながら変化に対応できる準備もしっかりしておきたい。

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